お金が返ってくるかも!?看護師が知っておきたい「確定申告」の基本

ナースライター しゃお
ナースライター しゃお
お金が返ってくるかも!?看護師が知っておきたい「確定申告」の基本

確定申告というワードが飛び交うこのシーズン。病院や施設に勤めている看護師の中には、「私には関係ない。」と思われる方もいるかもしれません。でも、実は確定申告をすることで、お金が返ってくる場合もあるので、知っておいて損はありません。また、個人事業主やフリーランスだけではなく、新型コロナウイルス関連バイトなど副業をされていた方はご自身で確定申告をしなければならないケースがあるので、この機会にチェックしておきましょう。


1.なぜするの?

病院や施設など雇用されている方については通常、勤務先が本人のかわりに1年間の所得や生命保険料控除や扶養控除などの申告する手続き「年末調整」をしています。しかし勤務先以外のバイトなどで得た副収入に関しては申告してくれないため、自分で確定申告をする必要があります。


2.時期はいつ?

確定申告とはその年の1月から12月までの所得を計算して申告することで、所得に応じた税金を納めるために必要な手続きです。所定の用紙に必要事項を記入し、お住まいの地域管轄の税務署へ提出します。提出期限は通常、2月16日から3月15日までと決められています。感染症の影響で変更になる場合があるので、必ず国税庁のサイトで期間を確認しましょう。


ただし、初回の住宅ローン控除(翌年以降は年末調整で申告できます)や医療費控除といった年末調整では対象外の控除を申告して還付を受ける場合は、翌年の1月1日から5年間申告ができるため、慌てる必要はありません。



3.給与所得者でも確定申告が必要な人は?

では、どんな場合に確定申告が必ず必要になるのでしょうか。主な例を紹介します。


  • ・本業以外に20万円以上の所得がある
  • ・2カ所以上から給料をもらい、年末調整をしていない所得が20万円以上ある
  • ・源泉徴収義務のない者から給与等の支払を受けている

年末調整で申告していない所得がある場合は、基本的にはしておいた方がよいでしょう。というのも、確定申告は所得が20万円を超えた場合に必要なのですが、住民税は金額に関係なく申告しなくてはなりません。確定申告によって所得税と住民税どちらにも反映されることになるため、申告しておくのが安心です。


4.申告の方法

申告の方法

確定申告書の作成は、所定の用紙に直接書き込む方法と、国税庁「確定申告等作成コーナー」からパソコンやスマートフォンで書類を作成する方法があります。確定申告等作成コーナーから作成すると入力項目の説明があるため、初めて確定申告する方にもオススメです。年末調整をされた方は「源泉徴収票」が必要なため、手元に用意しておきましょう。


作成した書類は①e-Taxで申告する、②税務署に郵送する、③税務署に行き、受付に提出する方法の3パターンあり、提出しやすい方法を選んでください。ただし、e-Taxはマイナンバーカードがない場合、事前に税務署での手続きが必要ですのでご注意ください。


5.確定申告をすることでお金が返ってくるケース

雇用されている場合、もらっているお給料から毎回、所得税が引かれています。それを「源泉徴収」と言い、企業が私たちのかわりに税金を納めています。この時点で、所得控除等は反映されていないため、年末調整や確定申告をすることで、払いすぎた税金が返ってきます。これを「還付金」と言います。


私も2021年に確定申告を行い、還付金をもらいました。どのような場合に還付金があるのか、私が体験した事例でいくつかご紹介します。


ケース1:「源泉徴収」を引かれていた

私は2021年より看護師ライターとして活動を始めました。ライターは企業から仕事を受けると、報酬から「源泉徴収」が毎回、引かれることがあります。この「源泉徴収」されたお金が確定申告をすると還付金として戻ってきました。


副業の所得が20万円以下でも報酬から源泉徴収税が引かれている場合は、税金を多く払っている可能性があるため、確定申告をした方がいいかもしれません。源泉徴収税が引かれているかは、請求書の控えや支払調書などで確認してみてください。


ケース2:医療費が多くかかった

こちらは正確に言うと、私ではなく、夫が受けた還付金になります。医療費が10万円(所得の合計額が200万円未満の方は所得の5%)を超えた場合に、所得から医療費として控除され、その分、所得税が安くなります。


対象となる医療費は診療や治療などのために支払った費用のことで、歯科や出産に関するものも対象となります。しかし、健康診断や美容目的のものは含まれないなど、対象が限られているため、国税庁のサイトでチェックしてみましょう。



医療費は本人だけではなく、生計が同じである家族が支払った分をまとめて申告することができます。実は誰が申請するかによって節税効果が変わるため、所得税計算サイトなどでシミュレーションしてみてください。


源泉徴収税の過払いや医療費控除のほかにも、1年の途中で転職や退職をして年末調整を受けていない場合や、ふるさと納税をされている方などは還付されるケースがあります。


確定申告をすることでお金が返ってくるケース

まとめ

いかがでしたか?新型コロナウイルス関連バイトで収入が増えた看護師も多いと思いますが、その分、確定申告や税金の納付が必要です。初めて確定申告をされる方は説明を読んだり、入力したりに時間がかかる場合があります。期限がありますので、早めに取りかかることをオススメします。
今は看護師も病院以外にも、起業したり、副業したりといろいろな働き方がある時代です。確定申告や税金などお金の知識を正しく持つと、どんな働き方でも安心して仕事をすることができます。今よりも、自分に合った働き方を手に入れることもできるかもしれません。
お金の勉強をする看護師が一人でも増えるととても嬉しいです!


~ライタープロフィール~

【しゃお】ナースLab認定ライター
看護師歴13年、急性期病院にて従事。現在は息子をおうち保育しながら、星読みメンター・看護師ライターとして活動中!ファイナンシャルナースカレッジにてお金の勉強も同時に行っています!星読みやお金の話などInstagramを中心に発信中です。

Instagram:https://www.instagram.com/syaonatsuki/


(監修FP高梨子あやの)


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