日々仕事をしていると、うまくいく日もあればそうでない日もありますよね。
そんな毎日の看護の中で、思わず嬉しさを噛み締めたくなる瞬間が訪れた時は、看護師ならではの共通した喜びがあるものです。今回は、思わずガッツポーズしたくなる瞬間「あるある」をご紹介します。

１．聞き取れなかった会話がある時を境にバッチリ聞こえる！

麻痺で呂律が回りにくく会話を聞き取りづらい人や、精神面への配慮が重要な人など、コミュニケーションの場面で特に注意しなければならない時があります。ある患者さんは生まれつき呂律が回りにくかったため、注意深く聞かないと、話している内容を理解するのが難しかったのです。私が担当し始めた頃は聞き間違いが多く、何度も言い直してもらうことで患者さんに不快な思いをさせてしまったこともしばしば。関わりを深めるにつれて、徐々に口調や会話のニュアンスで言いたいことがわかるようになり……。ついに聞き返すことなくすべての内容を聞き取ることができたわけです！笑顔で会話してくれるようになったときはわかり合えた感覚と嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

２．ベテラン顔で採血や点滴のルート確保

採血や点滴のルート確保は、患者さんによって取りやすい人や取りにくい人などさまざまです。特に取りにくい人の血管にうまく自分がアプローチできた時は、思わず心の中の喜びの声が出そうになる瞬間ですよね。それでも平然な顔をして、いつも通りに手技を終えられた自分に思わず「いいね！」したくなるはず。

３．患者さんから「〇〇さんのおかげで」

職場のシフトによって毎日受け持ったり、ナースコールに対応したり、自然と関わりが多くなったりする患者さんがいるでしょう。あるいはほんの少しの関わりであったとしても、患者さんにとってはその時の対応がとても重要であることも。患者さんから「○○さんのおかげで」「○○さんがいてくれたから」と名指しで想いを伝えてくださった瞬間は、自分の日々の頑張りや関わり方が認められたような誇らしい気持ちになりますよね。

4．緊急入院の予定が無くなった

緊急入院の連絡が入った瞬間はきっと、ドキッとする看護師さんが多いはず。どんな状態の人なのか、緊急の連絡で得た情報を元に必要物品や対応方法など考えながら準備する。そんな緊張感の中、別の病院へ入院となったり、入院の必要がなかったりする時もありますよね。その瞬間、心の中で小さく「よし！」とガッツボーズしてしまうのは私だけではないはず。

５．忙しい日でも予定時刻に仕事を終えた

出勤して受け持つ患者さんの情報や処置内容を知ると「今日は忙しくなるぞ！」と思う日があるでしょう。もしくは、その日の途中から新たな処置や対応が増えて急に忙しくなる日もありますよね。そんな日でも、対応の仕方や記録のスピードなどで上手に時間を管理できて、予定した時間には仕事が終わった日もあるでしょう。頑張った充実感や心に余裕が生まれた瞬間ではないでしょうか。

６．指導後の目にみえた後輩の成長

先輩看護師として、後輩への指導が日々続くことも多いでしょう。何度チェックと指導を繰り返しても不合格になってしまった後輩。ある時、手順通りに落ち着いてケアする後輩の姿を見て、成長したことに感動。手技の合格を伝えた時の嬉しそうな後輩の顔を目にした瞬間、昔の自分の姿と重なり微笑ましい気持ちになりました。指導は時に苦労することもありますが、頑張ってきた成果を一緒に感じられて嬉しい感覚になるものです。

７．点滴交換の時間調整がバッチリ

点滴は、調整していてもちょっとしたことで滴下速度がズレてしまうことがあります。適宜異変がないか確認しながら、終了予定時間に終えられるようこまめに調節しますよね。特に持続点滴の場合、次の点滴ボトルの交換に手間取ると全体の終了時間も遅くなりがち。予定時刻に訪室したときにバッチリ終了できると「よしっ！」と嬉しくなりますよね。

まとめ

さまざまな仕事をこなすのは大変なことばかりではありません。やっててよかった、頑張ってよかったと喜びを感じられる瞬間は必要ですよね。
大きな声で誰かに公言するほどではないかもしれないけれど、自分が嬉しい気持ちになり、胸を撫で下ろす瞬間があると、また明日からの看護も頑張れるのではないでしょうか。心の中でガッツポーズする小さな喜びを増やしていきたいものですね。

ライタープロフィール

【牧平真季】ナースLab認定ライター
総合病院で内科系、外科系、ICUなどのさまざまな部署を経験。家族でアメリカに4年半滞在後、気持ちが満たされる働き方を実現するために心機一転。現在非常勤の訪問看護とwebライターの仕事に取り組んでいる。

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