ナースキャップを知らない世代

ベテランスタッフの名札をみた新人さんが「先輩、なんで帽子被ってるんですか?」と質問。ナースキャップが廃止されてから10年以上が経ち、昔は看護師がナースキャップをかぶっていたことを知らない世代もいるようです。
昔の働く環境は過酷だった!?
労働環境の違いもよく話題に上がります。年配スタッフの「昔は産休や育休制度も整ってなくて、幼い子どもを抱えながらがむしゃらに働いてきた。今は環境が良くなった」という体験談を伺うと、昔は大変だったのだとしみじみとした気持ちになります。
いつでも、どこでもすぐにチェック!電子書籍があれば重たい参考書も必要なし

筆者が新人の頃は、電子書籍はあまり普及していませんでした。仕事中、わからないことがあればロッカーに山積みの参考書を取り出し必死に調べたものです。でも、今の時代は電子書籍を愛用している人も多いようです。学習のあり方もどんどん進化しています。便利な世の中になりました。
休日の過ごし方や趣味の話が合わない
休日の過ごし方や趣味も世代によって様々です。最近流行りの「推し活」もベテラン世代には耳馴染みの薄いもの。「オシカツってなに?」「それって食べ物の名前?」とベテランスタッフの頭の中は大混乱ですが、世代を超えた微笑ましいコミュニケーションの一場面でもあります。
紙カルテから電子カルテへの変更にタジタジ
紙カルテから電子カルテに記録媒体が変更された時のこと。なかなか慣れず、悲鳴を上げるベテランスタッフ。テキパキと記録を済ませ、ベテランスタッフへ電カルの使い方を教える若手スタッフはさすがです。
そんな処置習っていない?
浣腸と聞けば大半の看護師は「グリセリン浣腸」が一番先に頭に浮かぶのではないでしょうか。ある日、ベテランスタッフから出た「ガラスの浣腸器」の話に若手スタッフは騒然としたことがあります。今は使い捨ての道具が多く、そもそも再利用のものを使う機会もないのでガラスの浣腸器を使っていたとは全く想像がつきません。
昔はそんな呼び方したんだ。医療用語もどんどん変化
ある日の休憩中、ベテランスタッフが発した「成人病」という言葉。ついうっかり口にしたようですが、若手スタッフはみんな「なんのこと?」「新しい疾患名?」という反応。生活習慣病もまた近々新たな名称に変更されるそうですが、時代の流れとともに医療用語もさまざまに変化します。
認知症患者さんの対応はピカイチなベテランスタッフ
経験年数を重ねれば患者さんへの対応も熟練してくるものかもしれませんが、50-60代のベテランスタッフの熟練度は目を見張るものがあります。家で実際に認知症の親を介護しているという人もいらっしゃり、実体験に基づく看護に若手スタッフは頭が上がりません。
まとめ
生きてきた時代が違えば働き方や考え方も異なるものです。尊敬できることやくすっと笑ってしまうようなおもしろいこと、一方で驚きや納得できないことなどギャップはさまざまでしょう。お互いの良いところをみつけ、高め合いながら成長していけるとよいですね。
ライタープロフィール
【東 恵理】ナースLab認定ライター
看護師、保健師、介護支援専門員。 国公立大学看護学科卒業後、総合病院にて手術室、外科病棟を経験。その後、小規模多機能型居宅介護施設へ。在職中に介護支援専門員資格取得したことをきっかけに、在宅分野に興味を持ち訪問看護へ転職。一つの働き方に縛られず、フレキシブルな働き方を目指し、ライター業に挑戦。 現在、訪問看護で非常勤として働きながら看護学校非常勤講師や介護士向け研修の講師も務めている。一児の母。
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