日々、忙しい業務に追われて疲れやストレスがたまっていませんか？特に夜勤業務は体のリズムが乱れがち。寝付けなくなったり、イライラしたり、いつも体の不調がある方は要注意かも。今回ご紹介したいのは、リラックス効果の高いハーブティーです。ハーブは古代ローマ時代から心身のケアや、食材の風味付けに使われてきました。カフェインを含まず、リラックス効果やストレス解消によいものがたくさんあります。なかでもリラックス効果の高い3種をご紹介いたします。

１．カモミールティーで良質な睡眠を

青リンゴを思わせるような甘くさわやかな香りです。童話ピーターラビットにも登場し、世界でもっとも親しまれているハーブです。「スリーピングティー」ともよばれ、心身をリラックスさせ寝つきをよくします。夜勤明けで緊張状態が続いて眠れない時や、夜勤前に仮眠をとっておきたい時などにお試しください。体を温める作用もあり、風邪のひきはじめや冷え性の改善にも役立ちます。冬の時期に帰宅したら、まずカモミールティーを飲むのもよいですね。また、健胃作用や整腸作用もあり、飲み過ぎや食べ過ぎの後に飲むのも効果的です。最近はティーバッグなど簡単に手に入るようになりました。花の収穫時期は4月～6月です。機会があったらぜひフレッシュな花のお茶をお試しください。ドライとは違ったふんわりとした香りに癒やされます。牛乳と相性がよくミルクティーにするのもおすすめです。はちみつを少量加えると美味しいですよ。

２．ローズマリーティーでリフレッシュと若返りを

すっきりとした森林浴を思わせるような香りです。抗酸化作用に優れ、細胞のアンチエイジングに効果があり「若返りのハーブ」とよばれています。女性には嬉しい効果ですね。脳を活性化し、記憶力や集中力を高める作用もあります。海外のスポーツ選手は試合前や集中したい時に、この香りの力をかりるという話があります。集中して仕事を片付けてしまいたい時、夜勤中のリフレッシュなどにいかがでしょうか。個性的な香りですので、慣れない方は紅茶に混ぜることをおすすめします。ローズマリーはとても強い植物で、土壌を選ばず鉢植えでもよく育ちます。一株あるとお茶や料理、芳香浴、虫よけにもなり重宝しますよ。

３．セントジョーンズワートティーでイライラ解消を

夏至の日に収穫する葉がもっとも治癒力が高いと言われています。ヨーロッパ諸国・アメリカでは心を明るくすることから「サンシャインサプリメント」とよばれ、感情障害や軽度のうつ、月経前緊張症（PMS）など医薬品として使われているハーブです。いやなことがあった時、落ちこんでいる時、前向きな気持ちになれない時などにいかがでしょうか。筆者は職場の人間関係に悩み、このお茶に助けられた経験があります。先輩にイヤミを言われた、ドクターに八つ当たりされたなどストレスを感じた時に頼もしいお茶です。軽い苦みがありますが、ミントを少量ブレンドすると爽やかさが増し飲みやすくなりますよ。

ただし、ハーブティーの中には飲むときに注意点があるものも。厚生労働省は2000年5月10日、セントジョーンズワート含有食品と薬品との併用に関する注意を促す発表を行っています。

内服中の薬があったり、持病があったりする場合はあらかじめ調べておきましょう。

まとめ

普段からストレスと隣り合わせのナースには、自分にあったストレス解消法を見つけることが大切です。そのひとつにハーブティーを加えてみてはいかがでしょうか。お茶を入れる際、ガラスのポットやカップなど葉やお茶の色がわかるものを使うと、美しい色に癒やされます。茶葉の量はドライハーブの場合1人分ティースプーン1杯、フレッシュハーブは3杯が目安です。お好みで加減してください。ハーブは穏やかに心身のバランスに働きかけます。薬を飲むほどではないけれど「なんとなく体調がすぐれない」という時におすすめします。数種類のハーブをブレンドして、好みの味をみつけるのも楽しいですよ。

～ライタープロフィール～

【齊藤　ゆう】ナースLab認定ライター
看護師歴25年。埼玉県出身。看護師ライター。
市立総合病院・クリニック・高齢者施設・派遣看護師・イベントナース等経験。
幼少の頃から植物が大好きで、独学でバラの交配を行いオリジナルのバラを産出した。ハーブやガーデニングに癒やされた自らの経験をもとに、自然療法・予防医学の重要性を伝える事業を準備中。ハーブコーディネーター資格取得。