病院独自のルールに慣れない
経験したことのある科であったり処置であったりしても病院ごとに業務の進め方や使用する医療機器の使い方が異なります。医師によって介助の仕方や指示の出し方が千差万別であるため、戸惑う要素の一つです。
また業務以外でも細かいルールがあるため、とにかく覚えることが多いのです。
今までの経験がある分「前の病院はこうだったのに...」と感じてしまうこともあるでしょう。
即戦力として期待される
中途採用者は即戦力として期待されています。というのも、中途採用者=経験者としてみなされており、知識や技術は身についていると一般的には認識されているからです。しかし、同じ看護師であっても仕事は多岐にわたります。経験のない科に配属されると、新卒と同じように知識や技術が足りずすぐに動けないことが多いものです。例えば、手技はできても物品の場所や検査の場所、電子カルテの操作方法がわからないなどが挙げられます。
また慣れない場所で緊張するでしょう。新しい環境ですぐに活躍するのは難しく、結果的に「中途採用者なのに使えない」といった評価につながることもあるのです。

同期がいない、または少ない
中途採用者は4月以外の入職もあります。そのため新卒の時のように同期と呼べる看護師が少ない、またはいないことが多いケースもあるのです。気軽に相談する相手がいない、情報の共有や協力し合う機会が少ないなど、職場になじむのに時間がかかります。
自分の得意を新発見!
私は病院勤務から訪問看護に転職したことで、自分の得意なことを発見することができました。というのも、始めは子育てのための時間が取れやすい職場ということが転職理由だったわけです。転職後、一人の患者さんに時間をかけてゆっくり関われることが、自分にとってストレスが少なく働けることに気づきました。
このように違った職場で働くことで今まで気づけなかった自分の得意なこと、好きなことを発見できるケースがあります。

職場に新しい視点を提供できる
中途採用者が新しい環境で働くことで、新たな風を吹き込むことが可能です。基本的には「郷に入っては郷に従え」をモットーとしていますが、中途採用者からのいつもと違う見方は重要な情報になることも。業務改善の糸口になったり新たな思考へとつながったりするのです。
新人の時の気持ちを思い出す
いくら看護師経験が長いとしても、新しい職場に行けばそこでは新人です。転職することで新人の時の気持ちが思い出されるものです。
1年目の時の気持ちを思い出しながら積極的に質問したり、わからないことは学習したりして少しずつ実績を積むことで信頼を得られるわけです。まったく未経験の1年目と違って一度経験している看護師は、新たな知識や技術を覚えることは辛くもあり楽しくもあるといった不思議な気持ちになります。
まとめ
中途採用者が新しい職場に入職した際に感じることを自身の経験も交えて紹介しました。
転職は勇気がいるものです。実際に転職すると大変なことも多いでしょう。この春に職場を変えた方も今まさにいろいろな不安やジレンマを抱えているかもしれません。すぐには無理でも時間が解決してくれることもあります。体調に気をつけてお仕事頑張りましょう。
ライタープロフィール
【雪猫堂】ナースLab認定ライター
看護師。北海道出身、在住。看護学校卒業後2か所の総合病院でリハビリ病棟、整形外科の看護を経験。現在訪問看護ステーションで非常勤として勤務している。小学生2人の母親でもありワークライフバランスのあり方を模索中にライター業に出会う。
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