日本の資格を活かせる!海外看護師としてキャリアアップ

ナースライター Nozomi
ナースライター Nozomi
日本の資格を活かせる!海外看護師としてキャリアアップ

2020年の東京オリンピックを間近に控え、グローバルな人材が看護師にも求められています。日本の都市部では海外旅行者・滞在者向けの病院も増えており、英語ができることがアドバンテージになります。私も最初は英語ができたらかっこいいなという思いで海外への憧れを持ちました。そんなきっかけから今はオーストラリアで看護師をしています。今回は海外で働くための方法について体験談とともにご紹介していきます。

1.海外看護師とは

海外看護師は海外で働く看護師の総称です。基本的には働く国を選択し、その国での看護師登録が必要になります。例えば、オーストラリア看護師がカナダで看護師として働く場合は再度登録が必要です。また、それぞれの国で登録条件は異なります。英語圏での看護師登録があると他の英語圏での登録も比較的スムーズに行えるようです。


2.オーストラリアの看護師になるには

オーストラリアの看護師になるには

日本での看護師資格を利用することが可能です。それと合わせて登録が必要になります。海外出身看護師としてオーストラリアで登録するための条件は以下の3つになります。

(1)海外での正看護師登録と臨床経験
(2)看護学位
(3)英語

私の場合、日本の看護大学での看護学位 ( Bachelor of Nursing ) と急性期病院での臨床経験が3年間あるので、条件(1)と(2)を留学前にクリアしました。条件(3)の英語は、オーストラリアへ留学に来てから学びました。登録に必要な英語試験であるOET ( Occupational English Test )の勉強をして受験。OETは医療英語の試験であり、職種別に試験内容が異なるので、IELTSなどの英語テストよりも勉強しやすいです。

登録条件に関しては、ここ数年の変更はありません。申請後の短期研修コース(通称ブリッジングプログラム)は2020年1月から新しいものに変更になるので興味がある人はオーストラリアの医療職登録管理機関であるAHPRA ( Australian Health Practitioner Regulation Agecy ) の公式サイトを確認してみてくださいね。



3.日本との違いとは患者もスタッフもみんな多国籍

日本との違いとは患者もスタッフもみんな多国籍

オーストラリアは移民国家なので、世界中から様々な国籍の人が移り住んでいます。オーストラリア政府の統計では10人中3人の看護師が海外出身で、その半数が過去5年以内に移住しています(2011年調べ)。現在はその割合は更に増加していると予想されます。私が実際働いている職場では病棟スタッフは私を含め半数ほどは海外出身看護師です。
スタッフだけでなく患者さんももちろん多国籍です。患者さんの宗教によって看護ケアが異なる場合もあるので、ある程度の宗教・文化による慣習については知っておく必要があります。



4.労働者が守られている

労働者が守られている

私が海外で働きたいと思った大きな理由は「手厚い労働条件」。看護師に限らず、オーストラリアでは、労働者の働く環境がしっかり法律で守られています。例えば日本ではADL介助で患者さんをベッドから車椅子へ移乗する際に医療者の力を使って持ち上げますが、それはオーストラリアでは違法になり雇用主が罰せられます。患者自身が自分の力で立ち上がれない場合は、リフターという機械を使って安全に移動させます。重労働は機械に頼り、労働者の腰痛やケガを減らしています。



5.休日の過ごし方

休日の過ごし方

現在はフルタイム・病棟勤務なので夜勤ありの3交代です。平日休みも多いので、同じようにシドニーで働いている日本人看護師の友人とコーヒーやランチをすることもあります。天気が良い日には、近くのベイエリアをウォーキングします。1周が7kmもあるのでいい運動になります。また、日本にいる時に腰痛予防で始めたピラティスも10年ほど継続しているので、時間が合えば通っています。日本で働いていた頃よりも時間に余裕があるので、仕事以外でもブログやライターなど新しいことに挑戦しています。昨年から自分の経験を活かして同じようにオーストラリアで看護師を目指したい・留学したい看護師さんたちのサポートも始めました。



6:まとめ

まとめ

看護師として海外で働くのは、大学生の私にとって夢でした。そのために、自分のやりたいことを明確にし、目標に向かっていくことで夢を叶えました。「自分にはできない」「どうしたらいいか分からないと」と悩む方は少なくありません。まずはインターネットで調べてみる、経験者に直接連絡するなど、行動に起こすことが大切です。ぜひグローバル看護師としてのキャリアアップを目指し、海外での暮らしを実現してみてはいかがでしょう。

~ライタープロフィール~

【Nozomi】ナースLab認定ライター
群馬県出身。日豪で正看護師資格を持つ。日本では総合病院で3年働き、夢である海外で看護師になるためオーストラリアへ留学。初心者レベルから英語を始めて留学から3年半後に看護師登録が完了。現在はシドニー の公立病院で働きながら、自身の経験を活かし看護師のための留学サポートも行っている。今年は大学院にも通い始めて、がん看護のクリニカルナーススペシャリストを目指す。アンフェミエコラム読者の方にもぜひ海外留学に挑戦してほしいです。

URL:http://nozomikodaira.com


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