看護師こそセルフケアを!自律神経が喜ぶ7つの習慣

ナースライター 湊かおり
ナースライター 湊かおり
看護師こそセルフケアを!自律神経が喜ぶ7つの習慣

みなさんは、自分の心と体のメンテナンスをしていますか? 患者さんの小さな変化は見逃さなくても、自分のこととなると体の異変を見て見ぬふりをして、がんばっている方も多いと思います。筆者は自律神経失調症専門外来の看護師をしています。自律神経は元気や健康を叶えるための大切な要素です。自律神経が整っている方は、心も体も快調で、生き生きと過ごすことができると実感しています。今回は、自律神経が喜ぶ7つの習慣をご紹介します。お疲れの方こそ、必見です!


看護師は自律神経が乱れやすい

看護師のお仕事は、自律神経に負担のかかることばかりですよね。多くの方が避けて通れない、夜勤や交代制勤務。昼夜が逆転するような生活リズムは、自律神経の乱れを引き起こします。

自律神経は、日中に活動するための交感神経と夜に休息するための副交感神経の2つがバランスを取って機能しています。夜勤をすると、本来眠るべき夜に働くことで無理やり活動モードにしたり、起きて活動するはずの朝に休息モードにして睡眠をとったりすることになります。このような不規則な生活は自律神経のバランスを大きく乱し、不調の原因になります。


看護師は自律神経が乱れやすい

また、自律神経がダメージを受けやすいのが諸々のストレスです。看護師のお仕事は常に命と隣り合わせで緊張が強いですよね。心身共に受けるストレスが大きい職場環境です。看護師は自律神経を酷使した生活が避けられないため、セルフケアが大切になります。


おすすめしたい7つの習慣

・ゆったり入浴&ストレッチ

入浴は、副交感神経を優位にし、心身をリラックスモードに切り替えてくれます。副交感神経を優位にするには、しっかりと湯船に浸かって体を芯まで温めることが大切です。入浴は寝る前の90分くらいまでに済ませておくと、快眠にもつながります。入浴後の温まった状態でストレッチをすると、筋肉のこりがほぐせるため、全身の血流改善や疲労回復につながります。



ゆったり入浴&ストレッチ

・小腹が空いたらバナナ

神経伝達物質セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれているように、精神の安定や感情のコントロールに影響します。また、セロトニンが分泌されると、交感神経のスイッチが入り、朝の目覚めが良くなります。セロトニンを増やすための栄養素は、トリプトファン、炭水化物、ビタミンB6の3種類です。これらを効果的に摂ることのできる食べ物はバナナです。ナッツと合わせれば、血糖値の急上昇を緩められるので、自律神経への負担を減らせます。



・疲れたときこそ定食を

疲れたときこそ定食を

夜勤明けに、甘いものやジャンクフードを口にしたくなるのは看護師のあるあるですね。そのようなときは、実は体の栄養が不足しているサインです。疲労が溜まっているときこそ、生姜焼きやレバニラなどのメニューを選びましょう。豚肉やレバーには疲労回復に役立つビタミンB群が豊富です。定食にすると、副菜から海藻・きのこなどが摂れるので、より栄養バランスがよくなります。



・運動をするならヨガ・ピラティス

運動をするならヨガ・ピラティス

看護師は重労働やパソコン作業が多く、首肩こりを抱えている方は少なくないのではないでしょうか。首肩こりや全身の筋肉がこっていると、血流が悪くなったり姿勢が歪んできたりするため、自律神経の不調が出やすくなります。ヨガやピラティスは、呼吸や背骨の動き、インナーマッスルに重きをおいているエクササイズです。実は、呼吸は自律神経を整えるためにとても効果的な方法です。ヨガは腹式呼吸・ピラティスは胸式呼吸を主にするため、自律神経を整えたい方におすすめです。



・日の光で睡眠をリセット

日中に太陽を浴びると、セロトニンの分泌が促されます。セロトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンの原料です。メラトニンが分泌されると、夜に自然な眠りを促します。眠るまでに太陽光を浴びて適度に体を動かすと、夜までに十分なメラトニンができ、体内時計をリセットしてくれます。夜勤や交代制勤務で乱れた睡眠リズムは、日勤や休みの日を使って元に戻しましょう。



日の光で睡眠をリセット

・腹巻き・レッグウォーマーは女性の必需品

冷えは万病のもとと言われているように、自律神経にとっても、冷えは大敵です。自律神経は体温調整に深く関係しているため、自律神経が乱れていると冷え性になりやすく、冷え性の方は自律神経失調症の症状が出やすいです。「首」のつく場所(手首・足首・首)やお腹は太い血管が通っているため、腹巻やマフラー、レッグウォーマーなどを上手に活用すると対策ができます。



・心を癒すアイテムをたくさん持つ

自律神経と深く関係があるのが、メンタルです。自律神経は心身の状態に影響を受けるため、身体と心はセットで考えることが大切です。アロマや音楽、ペットや人との触れ合い、森林浴などの心が安らぐ時間は、副交感神経のはたらきを良くします。看護師は精神・心理的にもストレスの多い仕事ですよね。「疲れた」と思う前に、普段から心を癒してあげましょう。



まとめ

自律神経に良い習慣をご紹介しました。自律神経を整えると、不調の改善だけでなく、元気できれいな生活が期待できます。ハードワークな看護師こそセルフケアを行って、自分を大切にできるとよいですね。

≪参考文献≫
・久手堅司 著.「最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方」.クロスメディアパブリッシング2018
・久手堅司監修.「面白いほどわかる自律神経の新常識」.宝島社.2021
・小林弘幸 著「眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話」日本文芸社



ライタープロフィール

【湊かおり】ナースLab認定ライター
神奈川県在住。慶應義塾大学卒業後、がんセンター(血液内科)、自律神経失調症専門クリニックを経験する。脳脊髄液減少症を患い、フリーランスの道へ。現在は執筆をメインに活動している。自らの経験を活かして、自律神経に関する情報もブログ発信中。
みなと@在宅ワークの看護師Twitter
脳脊ナースの自律神経ブログ

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